
【家売却の赤字も救済!】確定申告で税金を取り戻す「譲渡損失の特例」を徹底解説
こんにちは!
【ヤマダ不動産西宮甲子園店 株式会社MyHomeDo】です。
「マイホームを売却したけれど、購入した時より安い価格でしか売れなかった……」
「住宅ローンの残債を売却代金で完済できず、自己資金を持ち出すことになってしまった……」
このように、家を売却して「赤字(譲渡損失)」が出てしまうケースは決して珍しくありません。損をしてしまって落ち込む方も多いかと思いますが、実は日本の税制には、マイホーム売却で赤字が出た人の税負担を大幅に軽減してくれる心強い「特例」が用意されています。
「利益が出ていないから確定申告は不要」と思い込んで放置してしまうと、本来戻ってくるはずの税金を取り戻せなくなってしまいます。今回は、家の売却で赤字が出たときに利用できる特例の仕組みや条件について、図解を交えて分かりやすく解説します!
1. 不動産売却における「赤字(譲渡損失)」とは?
まず、不動産売却における「赤字」の正しい定義を確認しておきましょう。単に「購入価格より安く売れた」というケースだけでなく、以下の3つの要素を計算した結果、マイナスになる状態を指します。
(実際に売れた額)
(購入額-減価償却費)
(仲介手数料など)
税金軽減のチャンス
具体的には、以下のような場合も「赤字」に含まれます。
- 購入時の価格より売却価格が下回った場合(建物の減価償却を考慮してもマイナス)
- 仲介手数料や登記費用などの「諸費用」を含めるとマイナスになった場合
- 売却代金だけでは住宅ローンの残債を完済できなかった場合
このように計算してマイナスになった金額を、税務上では「譲渡損失(じょうとそんしつ)」と呼びます。この譲渡損失が発生している場合、「確定申告」を行うことで税金を安くできる可能性があります。
2. 赤字を救済する2つの重要キーワード:「損益通算」と「繰越控除」
マイホームを売却して赤字が出た場合、確定申告によって「損益通算(そんえきつうさん)」と「繰越控除(くりこしこうじょ)」という2つの税制措置を適用できます。これが税負担を軽減する仕組みの根幹です。
① 損益通算(そんえきつうさん)とは?
損益通算とは、「不動産売却で出た赤字」を「その年の他の所得(給与所得や事業所得など)」から差し引くことができる仕組みです。
例えば、サラリーマンの方で会社の給与所得が年600万円あり、マイホームの売却で400万円の赤字(譲渡損失)が出たとします。通常は600万円に対して所得税や住民税がかかりますが、損益通算を行うことで、「600万円 - 400万円 = 200万円」となり、その年は200万円の所得に対してのみ税金がかかることになります。
会社員の方はすでに600万円の所得を前提とした税金が源泉徴収されているため、確定申告をすることで、納めすぎた所得税が手元に還付金として戻ってきます。
② 繰越控除(くりこしこうじょ)とは?
もし売却した年の給与所得よりも赤字の金額の方が大きかった場合、1年間の損益通算だけでは赤字を相殺しきれません。その場合に利用できるのが「繰越控除」です。
繰越控除とは、損益通算しても控除しきれなかった赤字の残額を、翌年以降の最長3年間(売却した年と合わせて最大4年間)にわたって繰り越し、各年の所得から差し引くことができる制度です。
給与所得500万円 - 赤字1,000万円 = 所得0円(500万円分の税金が還付)
★使い切れなかった赤字500万円は翌年へ繰り越し!
【2年目】
給与所得500万円 - 繰越赤字500万円 = 所得0円(この年も税金がゼロに!)
3. 売却理由に合わせて選べる!2つの具体的な特例制度
マイホームの売却で赤字が出たときに使える特例には、大きく分けて以下の2つの制度があります。ご自身の状況がどちらに当てはまるか確認してみましょう。
| 特例の名称 | こんな方向け | 主な特徴 |
|---|---|---|
| ① 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 | 今の家を売って、新居へ買い換える方(購入あり) | 新しく買うマイホームの住宅ローンと連動。新居の購入が必須。 |
| ② 特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 | 住宅ローンが残っている家を売却する方(買い換えなし・賃貸へ引っ越し等も可) | 新居の購入は不要。売却損と住宅ローン残債の差額などが控除対象。 |
特例①:マイホームを「買い換える」場合の特例
現在のマイホームを売却して赤字になり、新しく別のマイホームを購入(買い換え)する場合に適用できる特例です。
- メリット: 新居を購入して引っ越す場合、売却損の全額を他の所得と損益通算・繰越控除できます。
- 主な要件:
- 売却するマイホームの所有期間が売却した年の1月1日時点で5年を超えていること。
- 買い換える新しいマイホームの床面積が50平米以上であること。
- 新居の購入のために償還期間10年以上の住宅ローンを組むこと。
特例②:新居は買わないが「住宅ローンが残っている」場合の特例
新しく家を買うわけではない(賃貸に引っ越す、実家に戻るなど)ものの、現在のマイホームを売却しても住宅ローンを完済できず、赤字が残ってしまった場合に適用できる特例です。別名「オーバーローン特例」とも呼ばれます。
- メリット: 新居の購入という重い条件がないため、ローンの返済負担で家を手放さざるを得なかったケースなどでも広く救済を受けられます。
- 控除される金額の限度: この特例で損益通算できる金額には上限があります。「売却前日の住宅ローン残高」から「売却価格」を差し引いた金額が限度額となります。
- 主な要件:
- 売却するマイホームの所有期間が売却した年の1月1日時点で5年を超えていること。
- 売却契約日の前日時点で、その家に財務省令で定める住宅ローンの残高が残っていること。
不動産税制における「所有期間5年超」とは、単純に購入した日から丸5年が経過しているという意味ではありません。「売却した年の1月1日時点」で5年を超えているかで判定します。
(例:2021年5月に購入した物件を2026年8月に売却した場合、2026年1月1日時点での所有期間は「4年7ヶ月」となるため、5年超の要件を満たしません。売却のタイミングには注意が必要です)
4. 特例を利用するための共通の注意点と所得制限
これらの特例は非常に強力で大きな減税効果がありますが、誰でも無条件で使えるわけではありません。以下の重要な注意点を押さえておきましょう。
① 合計所得金額が「3,000万円以下」であること
譲渡損失の繰越控除を受けようとする年(売却した年や、繰り越す翌年以降の各年)の合計所得金額が3,000万円を超えている年は、この特例(繰越控除)の適用を受けることができません。年によって収入に大きな変動がある方は注意が必要です。
② 親族などの「特別な関係者」への売却は対象外
売却先が、配偶者や直系血族(子や父母)、生計を一にする親族、自分が同族会社となっている法人などへの売却(身内間での取引)である場合は、これらの特例は一切適用されません。あくまで第三者への一般的な売却である必要があります。
家を売って利益(譲渡所得)が出た場合は税金を払う義務があるため確定申告が必要ですが、「赤字だから申告しなくていいや」と放置してしまう方が非常に多いです。
この損益通算や繰越控除の特例は、「確定申告をすること」が適用の必須条件です。申告を忘れると、本来受けられたはずの数百万円規模の税金還付や住民税の軽減チャンスをすべて失ってしまいます。売却翌年の2月16日〜3月15日の申告期間中に必ず手続きを行いましょう。
5. まとめ:西宮市周辺での不動産売却・査定はMyHomeDoにお任せください!
マイホームの売却で赤字になってしまっても、諦める必要はありません。「損益通算」や「繰越控除」の特例を賢く利用すれば、支払う税金を大幅に減らしたり、還付金を受け取ったりして、実質的な損失をカバーすることが可能です。
ただし、これらの特例は「所有期間の計算」「住宅ローンの残債額」「買い換える新居の条件」など、細かな要件をすべてクリアしている必要があります。自己判断で「使えるだろう」と思っていると、思わぬ要件の不一致で特例が受けられなくなるリスクもあります。だからこそ、売却の計画段階から専門知識を持つ不動産会社へ相談することが大切です。
適用には所有期間や所得金額などの条件がありますので、不動産売却をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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